レッドハットは昨年、同社で長年技術開発部門を率いてきたマット・ヒックス氏が、社長兼CEOに就任することを発表しました。ヒックス氏は2005年にエンジニアとして入社、根っからの技術者だとの評判です。同社が2010年にMakaraというプラットフォームベンダーを買収したのち、その技術をOpenShiftへと変貌させたことはご存じでしょうか。当初、Makaraのコードは問題に直面し、同社はOpenShiftをコンテナとKubernetesベースのシステムとして再構築したといいます。
そこでOpenShift技術開発部門のディレクターとして、頭角を現したのがヒックス氏です。このサービスは現在、顧客企業のワークロード管理を実現するという同社の全体的な企業戦略の中核を担っています。そして、そのコンテナ管理サービスをアマゾンが運営するAWS上でも実現させたのがRedHatOpenShiftServiceonAWS(ROSA)です。レッドハットは、この主力サービスにおいてマイクロソフトともROSAと同様のパートナーシップを結んでいます。
このような決断から、OpenShiftサービスが同企業の成長戦略において重要な役割を担っていることが伺えます。それでは、レッドハットがROSAの次に成長戦略として目指すものとは何なのでしょうか。昨年、同企業はゼネラルモーターズと連携し、レッドハットの技術を自動車に組み込むと発表しました。車のライフサイクルは非常に長いですから、協力するパートナーを探すのであれば、10年間の賭けになるといっても過言ではありません。
レッドハットは、機械学習基盤に多額の投資を行っていることが知られています。今後、あらゆる規模の組織が機械学習の恩恵を受けようとしているのは周知の事実ですし、同企業のイノベーションの重要な分野はAI分野になるといえるのではないでしょうか。
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